昨日のグアムの地元紙パシフィックデイリーニュースに、グアム大学の研究チームによる2020年の経済レポートについての興味深い記事が掲載されていました。その中の一部を概訳してご紹介しいます。
報告書は2020年のグアム経済は0.7%から18.9%の間で後退し、米国連邦政府の支援なしでは49%も後退したと推定しています。
「2020年のグアムの実質GDPは減少すると予想されます。これは、この新型コロナウイルスによるパンデミックの経済的影響を反映しており、観光業の衰退と、その結果としてのグアム経済の他のセクターにおける生産高、収入、雇用、税収の損失が含まれる 」と報告書は述べています。
研究チームは失業率を19.8%、別の方法では26.6%と計算しました。これは、グアムの労働統計局が2020年6月に公式発表した失業率17.3%を補足するものです。
研究チームは、連邦政府の支援がなかった場合、家計支出は30%から50%減少し、企業支出は50%から70%減少したと計算しました。
「このプロジェクトは、激動する経済環境がグアムのような小さな島の経済に与える影響を分析したもので、学生ににとって貴重な経験となりました」と学部長は述べています。
報告書は、パンデミックはグアムが観光産業への依存を減らすための目覚めの呼びかけであり、グアムと米国との関係の長所と短所を浮き彫りにしたと述べています。
「新型コロナウイルスは単なる健康上の危機ではありません。経済危機であり、自己確立の危機です」と研究チームの指導者は述べています。 「米国との関係により、新型コロナウイルスに対する対応努力において島が制限された可能性がありますが、グアムは連邦政府から資金と援助を受け、経済的影響を緩和しました。自己決定について話し合うときは、すべての要素を考慮する必要があります。」
グアムは観光業依存から脱却し、経済構造を多様化するための新しい地元産業を育てることが必要であることをパンデミックにより学びました。ただ経済構造の抜本的改革には時間がかかるため、グアム経済の厳しい状況はまだまだ続きそうです。