グアム観光の再開延期に悲観的な声多く 「コロナ以前のような観光客で賑わうグアムに戻るには、かなりの時間がかかるでしょう」 <ローカルニュース アーカイブ>

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先日のニュース&コラムにグアムのルー・レオン・ゲレロ知事が「少なくとも2021年の第1四半期(1~3月)まではツーリストに会えない可能性があり、観光業が完全に戻るには2年以上かかるだろうと予想している」と話したことを地元メディアが報じたと書きました。

これまではグアムの観光再開について、なんとなく楽観的な見方をしてきた地元の人も、今では少しずつ現実を理解してきました。

 そして知事の見通しに、「もっと時間がかかるのでは」と悲観的な声も聞かれるようになりました。

 これまでは連邦政府の経済的支援もあり、生活に影響が出ていない人が多いせいか、また原住民のチャモロの性格から、人々は島の将来について楽観視してきたように思います。

しかし、観光業が主要産業であるこの島で観光再開の見通しが立たないという将来について、厳しい見方をする人もでてきました。

グアムに20年以上住んで、観光業にも詳しいあるビジネスマンは「もっとかかると思います。コロナ以前のような観光客で賑わうグアムに戻るのかまったくわかりません。戻るにしてもかなりの時間がかかるでしょう」と話しました。

また「現在、グアムの多くの人はそれなりの経済的支援を受けていますから。深くは考えていないかもしれません。しかし、米国連邦政府の援助にも限りがあり、いつまでも続くわけではありません。これが終わった時にどうなるか、すごく心配です」とも話しました。

アメリカも日本もコロナと共存していくべきと、社会経済活動を再開したところ、やはり多くの感染者が出ています。グアムのレオン・ゲレロ知事が言うように「ワクチンが開発されなければ、通常の社会生活は難しい」というのは世界共通の考え方です。ワクチンの開発にはまだまだ時間がかかると思われます。

そしてワクチンが開発されても、日本全体やグアムに行き届くまでにはさらに時間がかかると思われます。

また、遅れて感染が拡大されているアフリカなどが落ち着くまでには、さらに時間を要するものと思われます。

コロナが世界的にようやく落ち着いてきた頃には、社会や人々の生活はコロナ以前とは大きく異なり、ライフスタイルや消費活動も大きく変わっていると思います。

コロナ以前は、世界中を多くの航空機が飛び、多くの人が旅行や仕事で国や都市を行き来してきました。

しかし、今は世界中の人々が、今回のような新たなウイルスの感染の恐ろしさを知ってしまいました。アフターコロナになっても人々は新しい生活様式に慣れ、海外旅行市場はなくならなくとも、以前のような活況を取り戻すことはないとも考えられています。

コロナで経済が停滞し、経済的に余裕がなくなった世帯も多いです。これまで海外旅行を牽引してきたお金に余裕のある団塊世代も、高齢者ほど重症化しやすいことを知ってしまった今となっては、海外旅行熱が以前のように戻るとは思えません。また若い世代はもともと海外旅行に興味がない人も多く、子育て世代は経済的な余裕はなく、新しい市場が生まれることは考えにくいです。旅行会社や航空会社の成長も、これからは考えにくい時代です。

国と国の移動はまずはビジネス関連から再開されることになると思います。あまり航空会社にとっては重要ではない観光としての海外旅行は、一番後回しになるかもしれません。

「アフターコロナのグアムの観光業は、大きく生まれ変わっているかもしれません。それまでビジネスを維持できない地元旅行社やオプショナルツアー会社も多く出てくるでしょう。それはグアムにとって決してマイナスではありません。なぜなら魅力的な会社はローカルや米軍関係者に支持されながら、ちゃんと生き残っていくからです。これまで日本人や韓国人を相手になんとなくやってきた、という会社はその時にはなくなっているでしょう。悪質なお店やサービスも淘汰されるでしょう。いずれにしても年内は何も動きはないと思います」。

これはあくまでも一個人の意見ではありますが、とてもよくわかる気がします。海外旅行ブームは去り、新たな市場の創生が始まりますが、その規模はコロナ以前よりずっと小さいものになるかもしれません。その時、観光地としてのグアムの存在は、果たしてどのようなものになっているでしょうか。

アフターコロナのグアム、皆さんはどのようになっていると思いますか?

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